メタル 鋼鉄漢
記事タイトルの旧称: 7年間メタル作曲に心血を注いだ男の精神 (2018年8月18日、それまでの3年4か月でこの記事には「メタル 作曲」といった検索クエリによる1UU1PVアクセスが多かったことを鑑みてタイトルを変更した)

以前、当音楽館で某サイト作曲者の一人について綴ったが、当記事で紹介する題名の人物もまた、某サイト作曲者である。
細かい経緯としては、2005年未明に前身サイトでの活動が見られ、2006年1月より某サイトへと移行し、それから更に2012年8月まで活動を継続した。
前身サイト以前のネット上における作曲活動歴は恐らくない。

黎明たる2005年といえば、彼は当時28歳(1977年1月18日生まれ)であった。
とあるバンドに憧れて10代からベースを弾き始めた経験があるそうだが、2015年現在彼は音楽から足を洗った(ベースも処分?)どころか、ゲームする他に何もやることが(禁)
そのゲームであっても「激しいゲームについていけなくなった」と、加齢に伴う限界の色を露にしている今日では、もう彼に作曲を期待するのは荷が重そうだ。
なので、彼の長きに渡った「練鋼」を労いたい。
そして、彼のかつての気概を拝して、私の活動の糧にもせんと、以下より「楽曲の特徴」などを克明に記したい。

彼の曲の一例→http://www.youtube.com/watch?v=PLd_hxOoVcQ
 
彼が主に手がけたジャンルはメタル、殊にブルータルデスメタル然とした楽曲がその多く占めている。
毒々しく激しい楽曲が得意な反面、メロディアスなギターソロは苦手な様子だ。
当該サイトの開設月からの最古参、重鎮であり、2012年8月と近年まで活動を続けた硬骨漢であるが、ファンが殆ど付かず、日の目を見ることがなかったのは、好き嫌いが分かれやすい楽曲の特質ゆえであった。
その中、遅れて2012年に初めて彼を知った私は、数少ない狂信者にまで昇格した。
彼をその場だけ称えた者もいれば、少し慕う装いをした者もいたが、彼の楽曲を尊敬して自身も激しい曲を多く作ろうとまでする者は、私の他に一人とてこの10年に現れず。



彼の楽曲を彼の楽曲たらしめる特殊要素があるので、端的に列挙したい。
以下を踏襲したブルデスこそ、あたかも「音楽薬物」と言えるような、彼の楽曲らしい秀作は出来上がる。

1-1: ギターのチャンネルを複数用意しているが、多くは同じリフのオクターブ違いであって、一般的なツインギターの「高音ソロ+低音リフ」のようなパートを含む楽曲は、殆ど存在しない。
1-2: ベースの打ち込みはギターと同じフレーズか、その1オクターブ低いフレーズ(コピペによる)が多用される。
1-3: BPMの定義値が120~150と指定されるデータが多いが、体感的なBPMはその2倍、240~300である。
1-4: 殆どの楽曲は4分の4拍子で、パートにより突如として3連符へ変化させる曲も多い。
1-5: 曲の長さは、激しいブルデス系は1分未満の曲が3割がた、延ばしても2分以内の場合が多い。
1-6: 特有のコード進行と展開がある(がっかりパターンもある)。

1-2についての疑問、ブルデスのベースは大概、こういうものなのだろうか。
詳しくない場合、YouTubeなどでその手の演奏動画を探せばよい。
1-3についての補足、 定義値120丁度の楽曲は多くあれど、120未満ともなると極僅か。
体感のBPMでいえば、300を優に超す曲も稀にある。



彼の楽曲の彼らしさの確立は、某サイト開設の2006年1月の時点でなされている。
偏に、某サイト以前より的確に積み上げたスキルが、それをなさしめている。
2012年8月に至るまで、微々たる進歩と変化はあれど、一貫したジャンルの作曲をなせたことは、彼自身の堅固なる精神、揺るぎない理念の賜物である。

晩年の楽曲、2012年中だけでも多く制作された。
逆に言うと、2010年と2011年は、それぞれ1回しか投稿されていない。
続いて2006年の約数十曲と2012年の十数曲から見る、進歩と変化を見てみたい。

2-1: ギターの音圧を上げる時、従来はオケヒで同じフレーズを鳴らしていたが、2012年までにはオケヒを無くしてギターのチャンネルを2倍用意するようになった(PC30: Overdrive31: Distortion併用も増える)。
2-2: 2006年頃にベース代用楽器はPC4: Honky-tonkであったが、いつからかトロンボーンに変わった。
2-3: PC81: Square82: Sawなどのシンセリードがふんだんに使われる(過去曲リメイクが多い2012年も、PC81・82未使用楽曲にさえPC81・82へ作り変えている)。

2-1・2は共に2006年の一部楽曲にも見られた状態だが、これが普遍化するのは紛れもなく、2012年の特徴であるといえよう。
どちらも楽器の変化について語ったわけだが、ここからようやく「ジャンルや楽器」という、一般的な方向の解説をしていきたい。



冒頭で「メタル、殊にブルデスを作っている」旨を簡潔に綴った。
少し和らげたジャンルで、メロデスのようなものまでは幾らか作ったことがある。
私がデスコア中毒の頃には、デスコアっぽい曲も強く探し求めていたが、それに適った曲が2-1の特徴を持つ2006年の楽曲でもある。
その楽曲は1-1で「殆ど存在しない」と断った例外の内の一曲でもある。
ギターソロは、メロディアスなものからピロピロ系をも含めた計3分半の楽曲だ。
彼の楽曲で最も調和が取れ、完成された至高の激しい曲が2006年既に・・・

他に多いジャンルが、既存のジャンル名を当てることに迷いが生じる、彼流に楽器選択のされた楽曲群だ。
多用される楽器がお馴染みストリングスや、PC16: Dulcimerである。
また、シンセリードがピロピロならぬピコピコ激しく鳴らされることも多い。
ピコピコではまだ表現が弱い、ベロベロ、ウネウネである。
使い方がズレたPC17: Drawber Organもよくある(某オケヒのようにギター並行だったり、あるいは上記のシンセリードと同様に鳴らしたりする)。

こういった楽曲を、私の方で「異色の○○(彼の名)ソング」と呼称している。
単に「○○(彼の名)ソング」と私の中で呼ぶことがあれば、既に語りつくしたブルデス系である。



彼が作ったことのあるジャンル羅列
・既述の通りブルデスやメロデス
・メタルコア系(14年のブログで珍しく音楽記事作っていたが、メタルコアバンドの紹介だった)
・判別不能なメタル系(色々ありすぎて一括りに出来ないが、上述の異色系はある意味でブラックメタルやシンフォニックメタルでもある)
・ゲーム系(ほとんどはSTG系とファミコン風で、RPG系は無い)
・ダークなトランス(DnBっぽい・彼のセンスが随所で光る・・・というより犇く)
・ダークなその他(不気味なサウンドが効いている)



付録:保存楽曲識別番号
彼の約200回投稿の中で、私が保存した全楽曲中の識別番号から抜粋。
太字は、彼+別の方とのコラボ作。
70, 92 93, 111 112 113, 133, 153, 177 178 179 180 181 182 183,
209 210 211 212 213 214 215
219 220 221 222 223 224 225 226 227 228, 
251 252 253 254 255 256, 261, 266 267, 271 272 273
306 307 308 309 310 311 312 313 314, 356 358 359 360 361, 372 373
404 405, 410, 445, 455 456 457 458 459 460,
575 576 577, 832 833 834

1-3補足に該当する曲
上: 215 222 356 458 下: 307(定義値185、体感370~740。3連符なら555)

彼っぽさのある他者の曲
303 (未○さんがSlipknotを意識して作ったそうだが、そのバンドにブラストビートの激しい曲はないと思うよ)
362 (前身サイトより接触のある赤○さんが2006年4月に投稿したが、実はそれほど彼風でもない。彼本人が反応してこれをアレンジしたものが455)
363 453 476 (ヤカン集)
502 (前身サイトより接触のある赤○さんが2008年2月に投稿した曲で、9小節目あたりのリフは彼の曲で言うと306の9小節目以降を想起させる。この曲に対する彼本人のコメントは実に簡素で、良かれと思って作った赤○さんも拍子抜けたことだろう)
805 (W. さんが「デスメタルのようなハードロック」として作ったが、彼と違ってツインギター構成)



彼の近況
かのらい○ちゃんは、メタル神の威徳を渇仰し楽才を下賜されて寵愛者"アマデウス"としての作曲を行ったが、ヒュブリスを宿した叛逆を起こしたが故に無残な死を遂げた。
本題の彼は、35歳の時、誰にも告げぬまま某サイトから退き、お隠れになった。

現在38歳の彼は、かつてのサイト関係者の殆どの者との交流を断絶したまま、mixiとTwitterを利用している。
某サイトを去った2012年8月からその年が明けるまでに、作曲活動に関連したブログやHPなどを全て削除してしまった。
序文の通り「音楽から足を洗って」清算したようである。
3点あったサイトの内、1点のみInternet Archiveに2009年の記録が残っている。

同年中にブログは別途ゲーム用と日記用を開設している。
その日記用ブログも、密かに営まれていたものだったから、ある者が彼のTwitterアカウントに存在を仄めかして間もない内に音もなく閉鎖された。
同時に一つ目のTwitterアカウントは非公開となり現在もそのままである。
二つ目のTwitterアカウントは緩めの更新で尚且つ親密そうなリプライなどは皆無。

他に、彼自身が持っているXBOX ONEに関連したYouTubeのゲームアカウントもあるが、投稿頻度は低めで、2015年3月14日に改めて調べると、XBOX公式の動画共有サービスの方に利用が見られた。
こちらはほぼ毎日投稿していることを知る。
ゲーム動画・・・FPSなどの凡庸なプレイ動画であるが、本人の自己満足に、部外者たる私が口を挟むのは無粋なことだろうし、ちと控えてあげる・・・。



ネットでの様子はこのようであるが、禁忌のリアルについても少々。
38歳であるが、未婚だそうだ。
本人曰く「そろそろ結婚したい」と、飾らない寂寥感を述懐している。
ゲーム動画の方も、40手前とは思わせないタイトルの付け方などのノリで、哀愁しか感じられなくなってくる。
そ、その辺はそっとしておいてあげようよ・・・!

加齢に伴い老練の風格を放つよりも、三途の川をまっしぐらに下る様相を呈した彼に悲嘆の一つは。
その年で子供を作ると、子供の発育に問題が出るので諦めてもらい、自ずと悟りの道に進んでもらいたい。
私が今の彼に哀愁を感じる理由は、活力の漲った作曲時代に反し、今はゲームに明け暮れ、結婚だとかの未練が断てないところにある。
単刀直入に言えば「みすぼらしい堕落」の一言に尽きる。
潔く諦め、私のように学問・芸術の道を進むべきである。

だが、この年でうわ言が口をついて出てしまう時点で、私のような諦観を持つことはありえない。
これが、素晴らしいメタル楽曲を多々送り出した憧れの人物だったのか?
「そろそろ結婚したい」というのは、その方向の生き方を考えずに生きてきて、その年になりやっとその思いが兆したことを意味する。
自分のその時の状況を鑑みて、将来の展望をも見据えていたならば、その年までにやりたいことを済ませる努力をするが、それもなかったのだ。
私自身はどうせ金も稼げず結婚できない人間だと割り切れたからこそ、進むべき道を定め、尚も良い道を模索している。
最悪の状況をも視野に入れ、気構えの体勢を日々進めている。
彼はこの年になって、惚けたようにそんな言葉が・・・

リアルの話は「禁忌」であるとはじめに断ってから書いたが、やはりどうしてもこういう方向に悪変するようだ。
ゲームに関しての私見→http://lesbophilia.blogspot.com/2014/12/blog-post_11.html



↑までの文章は3月14日に全て書いたが、当然非公開下書きである。
3月15日どういうわけか、起床して気付いた頃にXBOXのサイトを見直すと、動画(Clips)が全て削除されており、動画個別ページも"Page Not Found"である。
当該サイトでのアップロードは「20日前」が初めの数字であったが、それ以前のアップ歴もあると14日に見ていた私だったが、今回の件を見るに、周期的に動画の削除をしているのだろうか。
そして、たまたま14~15日がその日であったのか。
もちろん、過去の「ある者による仄めかし」の件の如く、私による閲覧が察知されて、彼自身が隠匿してた活動の後をつけられることを過去の件同様に忌避したため、この行動に出たとも考えられる。

ひっそりしているのか堂々としているのか、何とも中途半端で見苦しい。
無個性でつまらないゲーム動画を、ただ我一人に見られただけで問題なのだろうか。
今の濁世は、最近まである面で優れていた人間も、見るに堪えぬ凋落をするらしい。
同一人物とは思えないと、幻滅するばかりだ。

彼や彼のような、私の中で一流として君臨する作曲者達のお褒めを頂きたかった。
もはやそういう理想は、叶いようもないと知る。
らい○ちゃんのように鎮魂詠唱しなきゃ・・・
「願わくは廃退した形骸の聖人に安息のあらんことを -Requiem Aeternam-」



長くなってしまったが最後に、彼とらい○ちゃんの接点について記す。
2009年7月に、某サイト関連のユーザー主催の作曲イベントで、彼が全体で1番目の順番で掲載され、最も目立つ位置となった為に多くの人が彼の楽曲(識別番号: 410)を聴いた。
その中で、やはり同サイトで熱心な投稿をしていた当時のらい○ちゃんがその彼の楽曲を聴いたようで、コメント欄には「私もメタルに挑戦して、諦めたことが多々ありますが、(この曲を聴いて)ちゃんとメタルっぽい音にできていることが凄いと思いました(要約)」と書き、彼女なりの敬意が表れている。
私としては、その当時の彼女のメタル楽曲が既に高みに至って、今の私が敵う領域ではないとまで思っている。
実際に2010年からメタルを離れてゆく彼女の、事実上頂点でもあった。

その2009年から考えると、2011年4月の「昔は臭いメタルばっかり作っていた」という発言は、まことにメタル神の御眼も畏れぬ不遜なものであろう。
「自分のようなヘタクソではメタルを作り上げられません」という謙遜の心を忘却し、「自分はメタルを作っていたが、もう作らんわ」という慢心が暗に出ている。
何に況や、「初心に還るチャンスを神に与えられた」とするも、メタルよりクラシックを選ぶという御聖意を取り違える大罪まで作ったのだ。
メタル神が御悲憤を起こすこと必定であるが、腐っても寵愛者であるから、慈悲を以て1週間余りの猶予が与えられるも、一分の改悔のなきが為に彼女は天誅を下された。



後年の追記
ここで話さなかった事柄に和声理論が考えられる。
ただし、1-6 では、詳述なくもコード進行に言及していた。
当記事で1-1, 1-2…と記した部分に加筆できるような特徴を見出した。
1-7: sus4コードの嵐ともいえるリフが見られる。(183, 308など)
1-8: 伴奏のコード部門(彼の多用はストリングス系統とPC17のオルガン)は、一般的なメジャーコードやマイナーコードを用いずにパワーコード(倍音重ねあり、オクターブ開きあり)とsus4コードを多用する。(112, 227, 404, 577など)

1-7の例からは、大嵐や火柱などの天変地異であるとか、砂漠や乾いた夏(特に地中海沿岸部で川が近辺に無いと死ぬほど乾いているような夏)や火星地表を思わせる。
まさに認知的ニッチのモデルにおける、uninhabitable な土地の住人たち…冥獄の覇者、地獄の獄卒、火山の溶岩に水浴びするバッファローなどと親和性の高い音をかき鳴らしている。
灼熱にして乾き果てて住めない土地に住める者のように、彼のsus4のみで占められたリフは、彼流メタル音楽という土地の住人に見える。
一般に、sus4はもっぱら終止の際の解決される前提条件としてコード進行に組み込まれる(C-F-GというCsus4を鳴らしてからFだけ半音下げてC-E-GというCメジャーコードを鳴らすような終止)が、彼の楽曲では1度もそのように用られない。
なお、sus4はsus2でもある(C-F-GというCsus4はF-G-CというCsus2とも解釈される)ので、彼が作曲時にsus4とsus2のどちらを意識して用いているかは個別に考え直す必要もある。
1-7, 8についての補足、ギターなど同系楽器のトラックを2つ設けて左右PAN振りして左からCのパワーコード(C-G), 右からFのパワーコード(F-C)を鳴らすことで結果的にCのsus4コード(C-F-G)に聴こえる可能性のあるような、効果が使われる場合もある (92, 209, 309, 310など)。

1-8の「補足」応用は、2015年3月に投稿された"Blasphemy of Baphomet"動画 0:08 以降のパートにも随所にある。
このように「補足」で説明される方法のギターリフは、1-7の要素も兼ねられる。