eradicated
2018年1月より、私の歌声を自ら投稿する傾向が現れ始めた。
2018年5月からは本格的に作詞行為を始め、随時に動画投稿をしてきたので、その動向をまとめつつ、以後にも追記する。

先に、私が音楽における文学性について、2013年ころには反抗的態度であったのに対し、なぜ2018年には歌詞を積極的に書く意思を持ったか、思想変遷を少し披瀝する。
音楽における文学性ないし歌詞とは、2013年以前に私は現代の音楽に俗悪なものしか見なかったから、反抗的態度を持ち、維持していた。
その態度を明確に示すと、「普通の声(クリーンボーカル)は好みでない・俗悪な歌詞などは音楽快楽を損なうのみ」となるが、一方で「もしメロディを損なわずに不快感の無い言葉を用いられるならば歌詞も可か」とも考えていた。
2016年以後に仏教の漢語・梵語の偈(音楽的に唱えるべきでないが梵語類のうちパーリ語の伝統的な偈の韻律は恐らく特定のメロディを想定できる)に感化されて宗教的な詩歌の文学・音楽における価値を認め、「現代の音楽においても文学的価値を高められないか・自身の音楽に反映できないか」と思慮してゆき、2018年以後に西洋の古典文学(古典ラテン語・古代ギリシャ語・近代英語)も調査しつつ、漸次に実行に至る。
2014年に一応、キリスト教のグレゴリオ聖歌(1000年以上前・ラテン語であり好例は音節数が統一された"Veni Creator Spiritus")などを聴いてはいたが、その文学的・音楽的価値について考察しなかったので、当時はまだ早い。
色々な経緯の結果、2018年5月から歌詞を大々的に書き、7月現在は控えめながらも、歌詞を書いたり伝統的な詩歌と自作曲(ごく現代的なもの)とを混ぜたりすることを続けている。

過去記事「音楽と宗教の概論(投稿: 2016年5月13日)」、「音声・動画レポート(2018年投稿動画2本に関するまとめ)」も参照されたい。


"Dominus Immensus" (Latin / Sanskrit, clean vocal)

dominus immensus
動画 http://www.youtube.com/watch?v=5lhVZ3Ctiro
SoundCloud https://soundcloud.com/masashi00/dominus-immensus

説明した記事
http://masashi.doorblog.jp/archives/52087869.html

※"Dominus Immensus"の元ネタ「萌えの典籍>萌集記>念音処篇>障礙尊者と拾主と輸提尼とが神通力を作すの事」における「尊者自説偈 (障礙尊者自説偈)」を音楽に載せて唱えることは、その動画よりも先の時から試みがある(12)。より先に、悉曇学の見解に基づいた通常発音動画もある。



2019年5月、事情で上の動画をv1.00, 当記事にリンクの無い動画 (2018-05-27投稿) での先行公開をv0.50と想定した。

2019年6月5-8日に改訂版を投稿した。
2つあり、いずれも v1.01 と扱われる。
6月5日に「歌える中古日本語」全訳 (v1.01 based) を投稿した。
https://www.youtube.com/watch?v=sS-sE-UBG7w

6月8日にラテン語の原版 (v1.01) を投稿した。
https://www.youtube.com/watch?v=Cpj9EuR3BOo
6月8日当日は実際、予定に異なる v1.02 たるべき動画(マイナーチェンジ数点+伴奏Cメロのアコギフレーズを大幅に変更)を投稿した。

ラテン語 v1.01 の概要は:
  • イラストの描画範囲を拡大して描画される客体を増やして人物の容貌を全体的に微調整した。
  • 歌詞表示とピアノロール表示の色相の値を(前者RGBで0, 0, 64から98, 0, 0 後者H = hueで任意の元値+116程か)変更した。
  • 歌詞の文法や語彙を修正した。
  • 随所の歌唱をやり直した。
  • 伴奏の楽器音量バランスを変更した。
  • 音楽終盤におけるフェードアウト終了を通常終了に変更した。
  • 梵偈(v1.00 で毎度サビに歌われた)をラテン語に翻訳し、その歌詞を1番と2番のサビに置換した。
  • 動画に対する英語説明を改善した。
「歌える中古日本語」も(v1.01 で動画として初公開だが上記ブログ記事2018年6月で既に歌詞は公開されている・それ以来)同様の修正がされた。
歌唱も、数度の収録行為を経て0.1ミリ秒(1秒の1万分の1、0.0001秒、100マイクロ秒、厳密には手持ち音声データのナイキスト周波数22,050 Hzの電気信号の最短時間で約45マイクロ秒 45.3 μs)単位の波形編集が重ねられた(音波は振動して物理的な慣性があり、それに倣わないとプチノイズなどが生じる。細かい修正をしても完璧に仕上げることは難しいので公開されたボーカル音声も随所に違和感がある)。
2019年から精密な修正を期する傾向が強まったりして複数のソフトウェアの併用も拡張された。
このような精密な編集方法は今後も必要性によって用いられるであろう。



"Eradicated" (English, death growl)

eradicated
動画1 http://www.youtube.com/watch?v=XvMjiORpbuw
動画2 http://www.youtube.com/watch?v=CO3O56LKspo
SoundCloud (歌詞を記載&ダウンロード) http://soundcloud.com/masashi00/eradicated

語彙・文法・音韻の注釈(動画1 中より引用)
0:14 heard, heartの母音"ear"韻は不同。[ˈhɜːd 米ˈhɝd] [hɑːt 米hɑɹt] 中英語(口語・方言における差はともかく)にはそれぞれherde (例文I haf herde・古英語hīerde), heret (herteとも・古英語heorte)という形であったことと関連しようか。
0:16 As, Soによる相関"correlative"構文。
0:22 冠詞theは子音の前がザ発音[ðə]で母音の前がジ発音[ðiː]だと一般に言われるが、ネイティブスピーカーは必ずしもそうでない。強勢"stress"によってジ発音となる場合もあるというが、ここでは語頭をジ発音として他をザ発音として使い分けた。
0:40 appeared, theirはR音を強調した"Rhotic"発音。
1:11 O は間投詞 Oh の古形"archaic form"。thy, thee は your, you (目的格) の単数形"singular"かつ古形"archaic form"。ここに私はやや古い語彙を選んだ。
1:41 -ence韻は、前2が-ɛnsで後1が-əns。辞書によって音節主音Nも見られる。-ense韻は、-ɛntsとされる(これのみ破擦音"affricate")。
1:56 asideが後置詞"postposition"で用いられた副詞句"adverbial phrase"。
1:59 When, Thenによる相関"correlative"構文。

作詞過程における推敲の例
"A saint draw the grief out, And thrown away, without doubt. Thy will be done for thee."の元
"A saint drawn out the grief, And thrown away it to earth. Thy will be done for thee."…句動詞(draw outとthrow away)の客体となる目的語(the griefとit)の位置を訂正して別の方法で押韻した

"Then his spirit cries"の元
"Then the god do cries"…強調助動詞doはdoesである必要があると知り、改案した


"Pratyeka-kāvya (辟支歌, ヒッキーポエム, Hikky-poem)" (Modern / Early Middle Japanese, clean vocal)